指導主事物語 〜教育委員会に身を置いて〜

指導主事 英語教育担当 大変だけどおもしろい

学校訪問ではない授業参観を見つけた。それはビデオ参観。

 指導主事として、学校訪問して授業参観し、指導助言をする。これはどこでもやっている。

 

しかし、当然それなりに時間がかかる。もっと効率よく授業を見る方法はないだろうか。あった!動画を録画してもらい、校長の許可のもと、こちらでそのデータを見ることだ。

 

現場に行くことは何よりも大事である。そこを履き違えない前提で言うと、これならかなり観れる。

 

もちろん校長とある程度関係ができたらではあるが。でもなにかとやりとりすることも多いので、それほど難しいことではない。今までそう言う方法があるという発想がなかった。ものは考えようだ。

 

これで近いうちに4本の授業を見ることになった。そしてもちろんフィードバックする。

 

これで今まで以上に現場の授業の実態を見れる!!ワクワクしてきたー!!

研究指定校の打ち合わせに行ってきた

ここの校区の先生はすごく意欲があり、前向きだった。定時の5時になってもなかなか帰らない。ずっと色々と喋っている。校長への不満などネガティブなものではあったが、現場はそんなものだ。すごく活気がある、あまり見かけない雰囲気だった。結構校区の会議というのは、全員他人事になってるものが多い。我が自治体に限ると、ではあるが。

 

会議前に司会進行と打ち合わせしよう、と思い、やりとりしたが、やはりふんわりとしか設定してない。議題何個あるんですか?3個、なるほど。ゴールは?

 

ゴール??、、えーと、、みんなで共有すること、、ですかね、、え?ゴール?

 

こんな感じ。批判ではないが、教員の会議というのはこんな感じ。効率が悪い以外の何者でもない。誰にも教わっていないのだ。みんなが。一冊の本も読んだことはない。というより、その概念がない。教師は授業をよくするのが使命だからである。

 

ここをなんとかするのが私の役割。今までやってきた会議改革をここで実践してみます。

今年度の市の公開研に向けての話 その二

事前研として、授業を初めて見た。

 

英語で指示等は十分。うちの自治体はさすがにそこについては概ね合格だ。

 

 生徒の顔が学びになっていない。7人ほどが冒頭からうつろ。授業自体は淡々と進んでいる。

 

 基本、マネジメントに根本の原因があった。リキャストさせてない、グループワークは基本放置、など、まだまだ自覚できてないところがいっぱい出た。

 

ただ、逆にものすごく伸び代を感じた授業だった。この先生とこの生徒たちなら本番、とてもよいものになる、と直感した。

 

結果的に、もちろん授業者に敬意を評しながら、褒めるところは褒めながら、指摘事項は全て言うことにした。

 

 やはりこの先生はすごかった。全てを素直に受け入れ、逆にスイッチが入ったようだ。

「早速試してみたいです。」

 

素晴らしいマインド。ここを本番の協議でも伝えよう!そう思った。

 

授業後に、できたらビデオを数本撮って、また見せてもらえるとフィードバックできるし、などいろんな注文をつけてみたが、その夜に早速メールが届いていた。それも長文で。あの後改善してみたがうまくいかなかったところありながら、生徒の振り返りが変わった!と。

 

本番までまだまだ日がある。まだビデオを見せてもらうことにした。本当に楽しみである。我が自治体の中学校英語に風穴を開ける第一歩にしたいな。

 

 

今年度の市の公開授業研に向けて

一月下旬に、市の公開研究授業が行われる。どこの市でもこの時期あたりに各教科等であると思う。

 

 私のここでの担当は小学校外国語部なので、本来は小学校で行われる研究授業の指導助言にあたるのだが、色々あって中学校のほうに変わった。

 

 月一で行われる指導案検討が1ヶ月前にあった。私は参加してなかったが、後でその中のメンバーから「だいぶやばいです。メンバーもまったく分かってない。私が間違ってるかのよう」と言ってきた。

 

この方は、市を代表してる英語科の1人。その先生が言うことはまず間違ってない。いま中学英語は変わらなければならない時期にきている。にもかかわらず、実態は、、、と言うところである。

 

と言う流れもあって、今回、中学になった。授業者もちょっと、、

 

という話だったのだが、やはり自分自身で確かめないとダメだと思った。訪問して初めて会って話をしたが、いい先生だ。3年間の育休明けでブランクはあるが、チャレンジングで前向き。不安ももっていながら奥底にはやる気が隠れている。私はこんな先生がいるんだ!ととても嬉しくなった。

 

検討の結果、大幅に変更。今後の英語の授業を示唆できるような提案授業になりそうだ。周りの先生からはネガティブな意見が出るだろう。「どうやってこんなことさせるんだ」というような。でもこれからはそんな授業をしないといけない。

 

その先生が何よりやる気。それが一番。いくらなんでも私もむりやりそんなことはさせられない。でもその先生がやりたい!というから「じゃあやりましょ!全面バックアップしますよ!」

 

となり、事前授業ということで授業を見に行った。そしたら、、、

 

 

それは次回に続く笑。

初任者の授業参観

 ある小学校の初任者訪問。年間2回行われる。音楽の授業。

 

 一言で言うととてもよかった。前回も良かったが今回もよかった。講師で10年以上している先生。ある種もうベテラン。でもものすごく謙虚。心配になる程謙虚。私とは対局で心が洗われる笑。

 

 雅楽の授業だった。全く雅楽なんてわからない。でも、各楽器にフォーカスして聞いていく。児童たちは時間が経つにつれて没頭していく。授業がうまい。

 

ただ、1回目を受けての2回目。褒めてばかりでは意味がない。

 

結局は、学習目標をどう達成するか。これに尽きる。今回もある程度良いところまでいっていたが、何をもって味わったのか、親しんだのか、がわからないまま、「少しは身近に感じたよね」とゴリ押しして終わってしまった。もったいなかった。

 

気づかせたいと思いながらも、結局は先生が説明してしまっている。そこをもっと掘り下げればさらに素晴らしい授業になっただろう。

 

何にせよ、良い授業だった。あくなき追求をする先生に出会い、嬉しい気持ちになった一日だった。

教育にビジネスの論理を。

 見出しの通り。こんな風に書くと、嫌悪感を抱くひともいるかもしれない。教育はビジネスじゃない、と。

 そんなことは当然わかっている。でも、実際教育にはビジネス的な領域がある思う。ビジネスと言ったらあいまいかもしれない。教育には〇〇経営、という言葉が多いように、経営学に関わるものも多い。PDCAも教育業界オリジナルでは当然ない。カリキュラムマネジメントという、マネジメントもそう。リーダーを育てる、などもそう。

 

 ただ、教員は、驚くほどこの辺の分野を勉強してない。興味がない、という方が正しいかもしれない。授業そのものが本務。それはそう。そこで思考がストップしてないだろうか。

 

校務分掌の長になってもうまくいかない、と嘆く人が多い。それはそうだ。教育の分野ではないからだ。

 

 ということを、私は現場の時からずっと感じていた。なので、自分の民間時代のノウハウや半分趣味のように読んできたビジネス本の実践で前任校に応用してきた。

 

結論から言って成功している。教育の場でも、そして研修をする立場としてもどんどん導入していくつもり。これは自分としては強みだと思っている。

これからの教育業界で起爆剤となるジャンルがある。

これはズバリ、インストラクショナルデザイン

 

知ってる人は知ってるかもしれないが、まだまだ当然のように認知されていない。

 

これがすごい。眼から鱗としか言いようがない。

 

今私も勉強中だから大したことは語れないが、私の自治体においてこれを本格的に導入した方がいいと確信している。私たちの上席たちには話が伝わらないかもしれないが。

 

それがイタイところ。ホントにレベルが低いのだ。以前の自治体にいた指導主事集団とは比較にならない。あの人たちはすごかった。だからこそ指導主事にあこがれ、指導主事になったのに、、。

 

と言っても始まらない。私がそうなればよいだけ。だからやはり前を向いて頑張るしかない。

 

インストラクショナルデザイン 、調べてみて欲しい。経験をある程度積んだ教員ならこれら勝るものはないはず。あるのであれば教えてほしい!!私の中ではまだこれ以上のジャンルはない!達人に学んだりするのももちろんいいが、絶対結局これが近道になると今の私は信じている。